またにてぃsaxプレイヤーの妊娠・出産記

11.そのあと

 分娩が終わった後、何があるのか。それはあんまり知られていないのではなかろうか。子供が産まれると、お腹の中で大切な役割を果たしてきた胎盤がへその緒とともにはがれ、外に出る。子供を産んだことのある人でも、へその緒や胎盤がどんなものか知らない人が殆どだろう。しかし、これを見ることができるのはこの瞬間しか無いのである!この瞬間を逃してはいけない!

 というわけで、どろどろの快晴がお風呂に入ってキレイになっている間にその処置は行われた。「今、胎盤出してるんですよね。出たら見せて下さい」と助産婦さんに言うと、またコンナモン見たがる人は珍しい、とばかりに助産婦さん、私の方を不思議そうに見た。でもノリのよい助産婦さん。おさらにのっかったそれをみせてくれた。「はいーこんなんですよ〜」

でろーっとした胎盤、なんかレバーのようである。「妊娠中にレバーをたくさん食べろっていうのはこの為か〜」とわけのわからない納得をする。さらにへその緒。以外ときれいだった。マカロニみたい。でもあんまり旨そうではないな・・。なんだか昔のコード付き電話をほうふつとさせる。「やっぱりつなぐコードはねじねじか〜」とまたわけのわからん納得。(出産終えて、ちょっと軽いパニック状態だったのであろう)

それから産んだ直後のお腹、あんなにでっかかったのに、ぺっちゃんこ。指でおそるおそる触ってみた。でろでろのぶよぶよのたるたる。「うはっ、すごおー」この感触は忘れられないものになった。自分のからだの一部とは思えない・・・。

そうこうしているうちに、会陰の切れた部分の縫合が始まった。「切れた」なんていうと、いたそうであるが、じっさいお産の時にはその痛みよりも陣痛の方が痛くて、切れてたことなんて自分では全く分からなかった。あれだけの陣痛を乗り越えたあとで、「もうこわいもんなんてないぞー、何でもこい」という気分だったが、やはり縫合はイタかった。涙が出そうであった。

 いろいろ処置を終え、きれいになり、服を着せてもらってサッパリとした快晴とともに、ようやく分娩室を出た。間もなくお義母さんが迎えてくれ、「お疲れさん。よくがんばったね!」と言ってくれた。ほんと、がんばりましたよ!

その時一番会いたい人で、快晴に一番会ってほしい人。彼はまもなく息をきらして仕事から帰ってきた。間に合わなかったなあ・・・すこし残念そうな忠則。父親にだっこされ、その腕の中で、おっきな黒目で、一生懸命なにかを見てる快晴。へその緒で繋がってた快晴と私の身体は別々な物になったんだなあ。これからは父親の忠則と3人親子の絆をしっかり作って行かないとね・・・。

しかし。良くがんばった。某女子マラソン選手ではないが、がんばった自分を誉めたいと思った。いやきっとこんな気持ちになれるのはすばらしいことである。がんばった自分を誇れるのは、子供の時から、がんばったことをちゃんと誉めてくれた両親がいてくれたおかげだろうな・・・。快晴、がんばることを誇れる子に育てよう、そんなことを思った。

でもほんと楽しかった!また産みたい、と心から思うのであった。

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