またにてぃsaxプレイヤーの妊娠・出産記
6.出てこない!?
出産予定日まで1ヶ月半、と言う頃、仕事もお休みに入り、毎日家でのんびりすごす日が続いた。時は春まっただ中。こんなイイ時期に長期休暇だなんて、幸せモンだ。普段なら滅多にしないような、手芸をおばあちゃんとしたり、お義母さんとお菓子を作ってみたり、旦那と二人でベビー用品を買い揃えに行ったり。あとは胎教?のために音楽をかけながらベッドの上でごろごろ。不思議とヒマでヒマでどうしようもない、ってことはなかった。だいたいなんにもしてなくてもお腹の子供と遊んで、それだけで楽しい。だけどずーっと家にいて、外に出られないのは少々つらかったが・・・。
そんなこんなで音楽・楽器とはすっぱりと離れてバカンスを過ごし、臨月を迎えた。臨月というのは、妊娠した誰もが一番緊張する時期だろうと思う。いつ出てきてもおかしくない時期なのだから。しかし、望んだってうまく陣痛がおこるわけではない。臨月に入って検診に通う度、「陣痛はまだですか?」とアセるようなこと言われる。それでせっせとお散歩をし、床拭きやら階段拭きやらをするが、ちくりとも陣痛がこないまま予定日を迎えてしまった。ちょうどその日が検診だったが、行った先で痛ぁ〜〜〜〜い内診をされ(陣痛がおこるように刺激したとかいう)もう誘発して産みませんか、と言われる。だいたい、「誘発」というものにあんまりいいイメージを持ってなかったし、できるだけ赤ちゃんの「外に出よう」という意志を待ちたかったので、(そもそも予定日の2週間後までは正期産に入る)「もう少しだけ待たせて下さい」と言って、1週間後の検診までに陣痛がこなかったら誘発する、ということになった。こうなるともうアトがない。なんとか1週間で陣痛よ起こってくれ〜〜!と祈るような気持ちで毎日散歩した。
とうとう、そのリミットの前日。とにかくたくさん歩こう!と旦那を引っぱりだして散歩に出た。なんだか前駆陣痛らしきものをときどき感じつつ、いつもより随分遠くまで歩いた頃、夕立ちがきた。傘もなんにも持たずにきた私達は、本屋さんに雨宿りさせてもらい、お義父さんに迎えに来てもらって帰った。(けっきょく今日も陣痛おこらなかったなあ・・・)となかば自然に陣痛がおこるのを諦めつつ、眠りについたのだった。