またにてぃsaxプレイヤーの妊娠・出産記
7.陣痛
誘発リミットぎりぎりの日。早朝5時にお腹のつよい張りを感じて目覚めた。(もしかして来たかも!)とどきどきしながら、ベッドの中で時計の針をながめつつ痛みの間隔をはかってみる。35分の間に4回も痛みが来た。これは間違いない。待ちに待った陣痛だ!やった〜誘発せずに産めるぞ〜。そわそわと落ち着かない私の横で旦那はまだ眠りこけていた。なんだか早々に起こしてしまってアセらすのもなんだし・・・(それにその日は仕事があった)と起こさずそのまんまにして、着替えてリビングへ行き、陣痛の間隔を計った。だいたい10分から8分間隔。でも痛みは思ったほどしんどいものでなく、つめたいかき氷食べ過ぎてきゅう〜〜ってお腹こわしたような感じ。は〜陣痛ってこんなもんか〜。(というのは甘かった。後になるとこんなもんではなかった)そういえば、病院には10分間隔になったら入院するようにって言ってたから、もう連絡しないと、と旦那を叩き起こし、病院に電話。即入院になった。
ここからはホントにどきどきだった。なんだか高ぶってる自分がよくわかった。入院してしばらくは旦那がつきそい、陣痛の痛みが来る合間にはフツーに話をする。陣痛室で鳴ってるBGMがポップスものでなんか気になるのでクラシックのバロック系に変えてもらった。「子供が産まれた時にモーニング娘。が鳴ってた」とか、そんなのヤだもんね。やっぱ、輝かしくヘンデルとかで産まれた方がいーもんね。
旦那は立ち会いでの出産を希望してたけど、いったん病院を出て仕事に行かねばならず、「産まれる時に間に合うようにがんばって来るわ」と、出かけていった。それからは、お義母さんにつきそってもらった。しかしこの、陣痛の合間に誰かと話をしてリラックスできるって言うのは今思えばすごく心強いものだった。陣痛の痛みはどんどん増すし、その間ひとりでいてると次の痛みを待ってしまうし、恐くなってしまいそうだった。
お昼御飯どき、お義母さんはいったん家にかえり、一人でいる病室に昼食が運ばれてきた。陣痛の時だって食欲がある自信はあったのだが・・・この頃になるとずいぶん痛みが大きくなってて「落ち着いて食事」どころでなかった。お昼のドラマ「ちゅらさん」を見る気まんまんでテレビのカードも用意してたのに、全くそんなヨユーはなし。お昼御飯を食べながら痛さのあまりお箸を落っことしてしまい、それを水道まで洗いに行く気にはなれず、昼食は中断。痛みの合間に眠気が襲ってくる。ベッドに横になり、合間にウトウト・・痛みがくれば四つん這いになって痛みを乗り越える。きっともうすぐだ。こんなに痛いんだし。
しかしその後の内診で助産婦さん、「うーんまだまだかかりそうですね〜」とガックリするよーなこと言う。え〜まじかよ〜。でもここで「やだ」って言っても後戻りはできない。とにかくがんばれ自分、と自分に声かけ、ちくちくと痛みがくる度によーし、乗り越えるぞーと気合いを入れ、ひーふーの呼吸をする。(←ラマーズ法。これがやろうと思っても痛くてなかなか出来ないのであった)
痛みは山を登って下りるように、ちくちくときたかと思うとだんだん痛みが強くなり、また引いていく。お産の後の方になるにつれてこの痛みがだんだん強く、早いリズムでやってくる。そうして痛みがピークに近付くと、子宮が胎児を押し出そうとし、母胎は子供を「産んでしまいたく」なる。(いきみ、というのかな)しかしまだ子宮口が十分に開いていない状態でいきむとお産がスムーズに進まなくなる。一番大切なのがこのときに上手にいきみをのがし、無理に痛みをこらえようとしないことなのだが、(息を止めて痛みをこらえると、胎児に酸素がいかなくなるので危険なのである)これがなかなかそう簡単にはできない。はっきりいって、このときがお産のなかでいちばん辛い時だった。産みたいのに産めない。
そうこうしつつ、時間は2時頃。痛みがくると同時に、胎児の頭なのだろうか、お尻の方にガクガクガク!となにかがもがき出ようとするかんじ。痛みがかなり強くておもわず「痛いイタイいたい!」と叫んでしまう。助産婦さんが見てるとかお義母さんが見てる、とかそーゆー恥じらいはもうどーでもよくなる。それよりなにより、おなかいたい。腰もいたい。とにかくいたい。