またにてぃsaxプレイヤーの妊娠・出産記
9.いよいよ本番
分娩室に入ったのは午後3:20分頃だった。分娩室は想像してたより、日当たりが良くて明るい雰囲気の部屋だった。ようやく分娩台の準備が終わったようで、「はい、じゃあいきんでもいいですよ」と助産婦さんからおゆるしが出る。よーーし、やったるでーーーー!(めちゃやる気)
痛みが来ると助産婦さんは「じゃ。コノへんめざしていきんでくださいね」とやや上あたりを示してくれる。いざ、と気合いを入れていきむ。すると、いったい誰の声やねん、というような、オソロシー声が自分の喉からでてしまうのであった。「ん〜〜〜〜っ」とかいうカワイイもんではなくて、「ふぬぬぬぬぬ!!!」って感じかなあ・・・うーん、文字ではうまく表現できない。どうおそろしーのかというと、女子プロレスラーの悪役「ダンプ松本」とか「ジャガー横田」とかがおそいかかってくる時のような声?というのが適当か。脳みその片隅で「あ、いまなんかすげー声でてる」と、妙に冷静な自分が思ってるのだが、だけどそんなことはこのさいかまってられない。ホンネ、旦那いなくて良かった・・。
痛みのヤマに合わせて胎児の頭が産道をにゅーーーーっと押し広げ、またにゅーーーっとひっこんでいく。そのあとの痛みは今までにない痛さ。やっぱり目を閉じて息を止めて耐えてしまう。「ほら、息を吸って、赤ちゃんに酸素を送ってあげましょうね」と、助産婦さん。そうだ、私が息をしないと赤ちゃんはもっと苦しんでるんだ。自分だけじゃなく、子供も必死にがんばっているんだなと実感。よーし、お母さんはがんばるよー。
この「産む」という行為。まさに自分は女である、という性を実感させられる。これほどまでに自分が女であると思えることがあろうか?なぜだか、昔、家で飼ってた犬のチコのお産を思い出した。産む、ってすごい。それにこの湧き出てくる不思議な力。女にだけ備わった、神秘的な力。おもしろいほどに自分の体にみなぎった力。すごい!すごい!なんだかわくわくとしてきたのであった。
いつのまにかそこにきてた私の主治医だった先生。なんかよくわかんないけど「上手!!上手やなあ〜」とホメてる。助産婦さん、いきみの合間に「どうですか〜?」「あの・・なんか・・オモシロイです」「は?」「なんか楽しいって言うか・・・」助産婦さんは笑ってた。「そんなん言う人初めてですよ。よゆーですね」
3度ほどいきんだとき、「にゅーーーーーーーーっ」とでたモノがひっこまなくなった。「はい〜もういきまなくていいよ!さあたくさん息をすって赤ちゃんに酸素を送ってあげて」と先生。も・・もしかして頭が出たのかな?でもそんな事自分ではよく分からない。もう下半身は「痛い」というより「熱い」という感じだった。それくらいエネルギーが子宮に集中してたんだと思う。